そのような中で、令和4年12月、中央教育審議会において、「『令和の日本型学校教育』を担う教師の養成・採用・研修等の在り方について~『新たな教師の学びの姿』の実現と、多様な専門性を有する質の高い教職員集団の形成~」と題された答申がまとめられました。この中で、新しい時代の教育を担う教師に共通的に求められる資質・能力が新たに、「教職に必要な素養」、「学習指導」、「生徒指導」、「特別な配慮や支援を必要とする子供への対応」、「ICTや情報・教育データの利活用」の5つの項目に再整理されました。そのため今後は、この5つを指標の柱として、教員一人一人に、キャリア段階に応じた資質・能力が求められるところです。

 当センターでは、新しい時代の教育の実現のため、研修と研究開発の2つの柱を基に、様々な事業を展開しています。研修事業においては、教職員に求められる資質・能力に関する5つの指標を踏まえ、教職経験年数に対応した研修、専門性の向上を目指す研修等、各キャリア段階に応じた実践的指導力の向上を目指す研修を一体的、系統的に実施しています。研究開発事業においては、和歌山県の教育課題の解決を目指し、市町村教育委員会・学校等と連携し、研究に取り組んでいます。また、県内外から教育に関する様々な情報を収集し、カリキュラムセンターとしての機能を充実させ、積極的に県内に発信し、還元しています。

 当センターは、未来を拓く子供たちを育むために、学び続ける教職員を支え、「和歌山の教育」を元気にします。教職員はもとより、多くの皆様に当センターにお越しいただき、施設や教育資源を十分に活用していただくことを心から願っております。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

 令和5年4月

 

                           和歌山県教育センター学びの丘

                            所 長  森  田  浩  二

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 現代は先行きが不透明で、将来の予測が困難な時代であり、 その特徴である、不安定(Volatility)、不確実(Uncertainty)、複雑(Complexity)、曖昧(Ambiguity)の意味を表すつの英単語の頭文字を取って「VUCA」の時代と呼ばれています。
新型コロナウイルスの感染拡大、流動的な世界情勢とも相まって、この予測困難な状況は急速に進展しました。そして、この「
VUCA時代」において直面する様々な課題を解決できるかどうかは、教育の在り方次第であるとも言われています。

所長挨拶